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お知らせ

【E-Actふくしま環境リレーコラム】第11回 環境省裏磐梯自然保護官事務所「国立公園を舞台に、保護と利用の好循環を生み出す!」

国立公園を舞台に、保護と利用の好循環を生み出す!

「環境省裏磐梯自然保護官事務所」は、耶麻郡北塩原村にある環境省の出先機関の1つです。主な業務内容として、磐梯朝日国立公園の福島県側(10市町村)と山形県米沢市の区域の、保護管理と利用促進を担っています。 「国立公園」と言えば、建物を建てたり木を切ったりする際に、事前の許可が必要など、規制のイメージが強いと思いますが、一方で国立公園は、雄大で類い稀な自然風景が見られ、訪れる人に非日常を与える観光地でもあります。また、国立公園は国を代表する傑出した自然の風景地として保護されていますが、“国の宝”であると同時に、大切な“地域の財産”です。 私たちは、この国立公園の保護と利用のバランスをうまく取りながら、地域の活性化、地域振興に寄与する役割があり、許可や認可の手続きによって自然景観の保全上問題ないかを確認し、浄土平などの利用拠点では国直轄での様々な施設の整備などを行っています。

現在、環境省では『国立公園満喫プロジェクト』を進めています。『「国立公園」を世界水準の「ナショナルパーク」へ』をスローガンとして、観光先進国の実現に向けて全国的な取組みが行われています。磐梯朝日国立公園でも、満喫プロジェクトの取り組みを進めています。 具体的な取り組みとして、2021年7月に地域の自治体や関係団体など50団体が参画した地域協議会を立ち上げました。その中に以下4つの部会を設け、様々な事業を展開しています。 ・地域ブランディング部会…国内外への地域の魅力発信を検討 ・ランドスケープ部会…ビュースポットの改善と廃屋撤去などの景観対策を検討 ・登山フィールド部会…登山道や探勝路の利用推進・保全管理手法を検討 ・エコツーリズム部会…自然ガイドの知識や技術習得の仕組み作りやプラットフォーム化等を検討

これら利用促進の取り組みの展開によって交流人口を増加し、人口減少社会の中での新たな保全管理の仕組みの構築にチャレンジしているところです。 満喫プロジェクトの推進によって地域振興に寄与しつつ、交流人口を増加して、国立公園の保全管理を担う人材を確保し、「保護と利用の好循環の構築を図る」取り組みを進めています。

現在進めている満喫プロジェクトのすべてが分かる、磐梯朝日国立公園磐梯吾妻・猪苗代地域満喫プロジェクトのシンポジウムを、2023年1月ごろに開催予定です。詳細は、環境省東北地方環境事務所のホームページの他、関係市町村のホームページでもお知らせします。ぜひご参加ください。